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地元雫石が大好きな名物おやじが経営する「雫石昔語り館」地元のお土産品から民話まで、雫石のPRはおまかせ!

■レトロな建物の中に懐かしい空間が

雫石よしゃれ通りの東口に「雫石昔語り館」という名の、外から見ても昭和レトロな建物があります。この建物、実は駄菓子や地元雫石のお土産品、民芸品を販売しているちょっと不思議なお店なのです。2008年11月、昭和30年に建てられたという民家を改築してオープンしました。
中に入ってみると、ところ狭しと駄菓子やお土産品が陳列され、昭和のゲーム機(昔、喫茶店にあったようなもの)や昔懐かしいレトロなポスター、古い冷蔵庫などが「ディスプレイ」されています。
店の奥には板敷きの広間があって、ここにはなんと囲炉裏が。本当に田舎のおばあちゃん家にタイムスリップしたような空間が広がっています。ここにくると、テレビの「漫画・日本昔話」によく出てくるような、たとえば「鶴の恩返し」の鶴とかが、家に上がり込んでくるように思えてきます。夜に一人でいたら狸が化けてでてきそうな……。


■実は民間の観光PR施設?!

それはさておき、このお店、雫石町が大好きな「会長」こと石井浩一さんが町の観光PRをするための拠点として開店しました。この会長、本業は「グリーンガレージ」というクルマ屋さんで岩手で唯一のミニクーパー専門店です。クルマ屋さんの会長がなぜこの「雫石昔語り館」を始めたかと言うと、「雫石の言葉が好きだからだよ」と一言。
要するに、雫石の言葉や方言が好きで、それを伝えていくためにこの施設を作ったのだそうです。


■地元の民話を伝える活動拠点

そんな雫石昔語り館では昨年、地元の民話を伝えるために「雫石昔っこ語り隊」という団体を設立。20代〜80代までの幅広い世代の会員が活動しています。
会長に取材したその日は「雫石のわらしゃんど昔がたり発表会」というイベントが行われ、町内の小学生5名による昔語りが披露されました。
今では、おばあちゃんやおじいさんから直接昔語りを聞くことはなかなかありません。「現代っ子はすっかりテレビに夢中になって、そこから言葉を学ぶようになった」と言う会長は、地元の方言の素晴らしさを伝えようとこの活動を始めてから、すでに2年になります。
この日、雫石昔っこ語り隊の顧問を務める伊藤ヤエさんと高橋トミさんから本格的な昔語りを教えてもらった子ども達の昔語りはとっても上手で、普段から雫石弁で話しているのかと思うほど流暢な語りっこでした。


■届け!「よしゃれ通りを何とかしたい」という思い

以前、この雫石昔語り館を訪れた時、会長は「どうにかこの雫石よしゃれ通りに人を呼び戻したい」と熱く話していました。
日中でも人通りの少ない商店街に、店の外に向けて音楽を流したのも会長さんが初めてでした。通りを少しでも明るい雰囲気にすることで、お店もそして商店街全体にもお客さんが来やすいようにしたのです。ほかにもカードゲームの公式大会を開催したり、とにかく人が集まるような取り組みを実践しています。
たまたま私がお店に足を運んだ時、近くにある雫石高校の生徒たちが初めてお店に来たのに出くわしました。その時、会長は「初めて高校生がきたな〜」と小声でつぶやきながら、うれしそうな顔をしていました。一人ひとりのお客さんを大事にしているのが垣間見られた瞬間でした。
今後、雫石昔語り館では、むかし雫石にあった映画館を復活させるために古い映画の上映会をしたり、写真展を開いたり、ますます精力的に活動していく予定です。
この「なんでもやっちゃうお店」から雫石よしゃれ通りがどのように変わっていくのか、これからも目が離せません。

(写真/文:雫石まちのたね編集部・横手梓)


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